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2018.11.09

category: 本のこと

途中でする途中の寄り道


                        時々、寄り道をする。

                        それは自ら進んですることもあるし、

                        もしかして、『呼ばれたのでは?』

                        そう思ってしまう寄り道もある。

                        読んでいる本の話だ。

                        かの王妃の物語から、ある一羽の雀の物語へ、

                        その雀の物語から、もう幾度か読んでいて、

                        物語の内容もすっかり頭に入っているはずの

                        小さな女の子と、ある女性のこの物語へ、

                        私は、寄り道したのだった。

                        王妃の所にも、雀の所にも、いつでも好きな時に

                        戻れるのだし、寄り道したっていいのだ、無論。

                        それは、そうと、驚いてしまうのは、気持ちへの言葉の入りよう。

                        もう何度も読んでいるのに、感心、関心する部分が

                        その度に違うのだ。

                        ハモニカを吹くことを、女の子から勧められた「私」は

                        ハモニカで吹ける曲の持ちあわせがないことに思い至る。

                        その「私」に向って、女の子は、こう言うのだった。

                        『あたしだって曲なんか吹けないわ。
                        でも、それがなんだって言うの?
                        あたしたちは音楽家じゃないのよ』と。

                        本当にそうだ、その通りだ。

                        私は思わず、くすりと笑ってしまう。

Swan20181109.jpg
Love Swan
撮影:昨日の朝。

                      いったい誰のための写真なの?

                      私は、写真家じゃないのよ?

                      先ず大切なのは、自分自身が楽しいこと、うれしいこと。

                      本当に美しかったのは、この写真の中にいる彼らではなくて

                      このレンズの向こうの空で羽ばたいていた彼らなのだもの。

                      この眼で見つめた、生身の彼ら自身なのだもの。

                      そうでしょう?

                      私は、この物語の小さな女の子にでもなったつもりで、

                      そう自分に言い諭す。






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2018.10.11

category: 本のこと

少年の人

My Rose
今朝の*シュシュ*

                      私は本を見開いたまま思わず唸ってしまう。
             
                      例えば
                      『何かしなくちゃいけないと思うのは人間だけ
                      他の生き物たちはみんなそこにいるだけで満足してます
                      中略・・・
                      ただ生きているだけでは満足できなくなった人間は
                      いのちプラスアルファのおかげで不幸になりましたね』とか、

                      そして、例えば、
                      『恋愛ってある面では反社会的なものなんだよ
                      どうすればいいのかってぼくに質問する前に
                      やむにやまれず行動してしまうのが恋ってもんじゃない?』とか・・・。

                      大きな窓越し、細やかに降る秋の雨・・・

                      時折ふわり、さらりと舞い落ちる秋色の木々の葉・・・

                      秋の雨と秋の風景を外に感じながらも、

                      私はその本の世界にとっぷりと取り込まれていた。

                      (まったくその通り)だと思い、

                      (そうですよね・・・?まったく本当に)と深く頷く。

                      他の人の気配漂う、図書館という空間の中で

                      私はまるで、そのひとと二人きり、向かい合わせで

                      語り合っているかのような気にさえなってくる。

                      まったく本は素敵だ、こちら側が心さえ開けば、

                      いつでも、いつだって違うどこかへ連れて行く。

                      それにしても・・・・・

                      作者の先生は、御歳86歳とか。

                      瑞々しい感性、少年のような心。

                      本当に、年齢なんて記号に過ぎないのかもしれない。

                      また力を頂いた。

                      ありがとうございます。


                                            読んでいた本
                                       *谷川俊太郎 星空の質問箱*
                        

                       

                        

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2018.09.25

category: 本のこと

和の姫・・・洋の姫

萩の花
川辺にて。
                        それは、昨日のことだ。

                        1700年代のフランスにいた私に

                        江戸時代の日本から突如呼び出しがきたのは。

                        まだまだ物語の最中(さなか)だけれど

                        江戸時代の日本にいられる期間は

                        無制限ではなく二週間という期限があり、

                        私の後方にも、この場所へ行きたい人たちが

                        数多くいて、順番に行儀よく並んでいるのだった。

                        私はフランスの王妃に、しばしの暇(いとま)を告げて

                        さっそく江戸時代の日本へと旅立つ。

                        畳を擦る着物の裾・・・結い上げた髪を飾るかんざし・・・

                        『大奥』それは女性たちの園。

                        お殿さまやお姫さまにお仕えする女性たちの物語。

                        私がもしこの時代に生きたなら、正室だろうか?側室だろうか?

                        それとも彼女らのようなお仕え人か・・・?

                        そんなことを思いつつ物語の中を進んでゆくと

                        心に響く言葉にゆき当たる。

                        「されどお藤様。女として、恋さえできぬ人生を
                        虚しくは思いませんか」

                        「ここにいては恋ができぬなどと、誰が決めました」
                        「触れずともできる恋もある。胸の内深く抱いていれば
                        それは己の宝になろう。」

                        思わず頷く・・・まさに言い得て妙だと思う。



                                            この本のこと。
                                       永井紗耶子著*大奥づとめ*
                                             図書館より。

                          

                          



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2018.09.23

category: 本のこと

衣擦れに似た音

My Rose
6月の*ピエール・ドゥ・ロンサール*


                         夥しい数の封書・・・紙の束。

                         紙の上を走る、今にも溢れんばかりの想い。

                         インクの匂い・・・

                         机の上のインク壺・・・差しこまれた羽ペン。

                         読み返し、或いは読まれながら、捲られる度に

                         かさかさと密やな音を立てる紙の音。

                         私はその本を開いている間、

                         間違いなく今現在のここにではなく、

                         1700年代のそこにいるのだということを感じるのだ。

                         しかも、日本ではなくフランスに!

                         まるで着物の衣擦れの音にも似た

                         気品に溢れた紙と紙の擦れる音が

                         その本を開いている間、終始するのだ。

                         ふと本から顔を上げて、ここがいつもの

                         自分の居場所である部屋だと確認すると

                         まるでまったく別の場所から

                         たった今瞬間的に帰ってきたかのような

                         不思議な気持ちにとらわれてしまう。



                                             エヴリン・ファー著
                                          『マリー・アントワネットの暗号』
                                              ようやく100ページ。

                            

 

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2018.09.21

category: 本のこと

愛の暗号

マリーアントワネット

                       (図書館にリクエストしたら?)

                       (しばらく無くなりはしないだろうからもう少し考えたら?)

                       買うべきか・・・借りるべきか・・・ぐるぐるぐるぐる・・・。

                       三日間ぐらい自問自答するように考えた。

                       なぜならその本は、私が一冊にかけていいという

                       自分なりの金額の境界線を遥かに越えていたからだ。

                       単行本なら3冊分を越え、文庫本なら5冊分を越える。

                       でもその本は、図書館から借りて読むには深過ぎて

                       時間をかけて考えてから購入するには

                       あまりにも魅惑的すぎた。

                       王妃マリー・アントワネットと恋のお相手とされた

                       フェルセン伯爵との往復書簡。

                       暗号、特殊インクでやり取りされた手紙を

                       最新技術を駆使して解読したという内容の本だ。

                       これはやはり自分のものにして読まずにはいられない。

                       夫と夕飯のカレーライスを食べながら

                       私は、さも重要なことであるかのように告白する。

                       「マリーアントワネットの本が出たの
                       暗号でやり取りされた手紙を解読したのよ?
                       すごいと思わない?今から私本屋に行ってくるから」

                       「ふ~ん。そうなんだ?」

                       読書にも、マリー・アントワネットにも

                       たいして興味が無い夫は、妻である私の夜の外出を

                       そう言ってあっさりと送り出す。






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